あたし、フェオド―ラ
「あたし、フェオド―ラ。今日は特別大切な用事があるの。」
から始まるおはなし。
おばあちゃんのお誕生日のお祝いに出かけるのですが、
ハプニングがおこります。
ワンピースを出してみたらシミがついている。
「ブヒブヒ~! なんてこと! そこで あたし、どうしたと思う?」
と読者に問いかけます。
「くびにマフラーを巻いてシミのところで結んでみたの。
どう、すっごく、おしゃれじゃない?」と、
一瞬「ピンチ!」となるようなハプニングですが、どうってことないのです。
ハプニングがつづきます。
「ブヒブヒ~! なんてこと! そこで あたし、どうしたと思う?」と、
読んでいる私たちはフェオド―ラに問いかけられます。
さいふにお金が入っていなくても、バスを乗り過ごしても、
フェオド―ラなら大丈夫です。そのつど何とかしてしまうのです。
そして、そのピンチは楽しさや自己肯定に機会となっていくのです。
「うふふ、うまくいったわ!」「ぐふふ、なんてラッキーなの!」と。
起きたことをそのまま受け止める。
過去にもどって、「ああすればよかった」と悔やむのではなく・・・・・
「フェオド―ラを見習おう!」と思います。
読んでいくと元気が出てくる絵本です。
『あたし、フェオド―ラ』
(フランツィスカ・ビアマン/さく・え はらだ ちえ/やく)
フレーベル館